歯科医療の中で時々耳にする

混合診療という用語。

 

保険診療と保険外診療が混在する

診療のことを指すのですが

日本では混合診療が禁止など

複雑な事情が絡まっているため

その本質が非常に分かりづらいです。

 

今回は、この混合診療とは

一体どういうことなのかを

解説していきます。

■ まず、混合診療とは?

上記に書いた通りに

保険診療と保険外診療が

混在した診療のことを言いますが

これだけでは分かりづらいので

仮の極端な例を上げてみます。

 

例えば、私が歯周病の状態で

歯周病の治療を受けたとします。

 

これは歯周病を治すのが目的なので

保険適応の診療とされています。

 

そしてこの時、歯のホワイトニングの

治療も同時に受けていたとしましょう。

 

ホワイトニングは美容目的なので

保険適応外の治療

つまり費用は全額負担です。

⇒ホワイトニングが何か分からない方は
こちらも参考に。

 

ホワイトニングの費用は

5万円だとしましょう。

 

歯周病の診療は保険が適応されるので

元の費用が1万円だった場合

自己負担額は3000円になります。

(ここは単純化のために3割負担とします。)

 

歯周病の自己負担額3000円と

ホワイトニングの費用5万円で

5万3000円になります。

 

歯周病治療という保険適応の治療

ホワイトニングという保険適応外

治療を同時に行っている

つまり混合診療と言われるのです。

 

混合診療という言葉の意味自体は

非常に単純です。

■ 日本では混合治療が原則禁止されている

現状の日本ではこの混合診療が

原則として禁止されています。

(ここで意味がわからなく

なってしまいますね・・・。)

 

混合診療は禁止となっていますが

保険適応・適応外の2つの診療を

同時に受けられない訳ではない

ので勘違いしないようにしましょう。

(混合診療の禁止という言葉の意味と

矛盾している感じもしますが・・・。)

 

大雑把にまとめると・・・

 

国:「日本は混合診療は禁止だ!」

患者:「でも保険適応・適応外の2つの診療を同時に受けたい。」

国:「禁止しているのにやると言うなら国は保険適応の費用は負担しない。そんなにやりたきゃ自分で全額負担してくれ。」

ということになるのです。

 

先ほどの例で説明すると

歯周病の治療の費用は

1万円でしたが保険適応なので

3割負担となり3000円でした。

 

しかし、混合診療が禁止されている

日本において上記の

ホワイトニング(保険適応外)の診療を

同時に受けてしまった場合

1万円全額支払う必要があります。

 

つまり、5万+1万の計6万円

負担が大きくなっているのです。

 

■ 混合診療禁止の理由

厚生労働省は安全性や有効性が

確立されていない治療方法を

用いることには保険制度から

給付はできないとしています。

 

そのため保険診療と保険診療外を

同時に行う場合であっても

リスクの問題があるという見解の元

混合診療が禁止となっているのです。

 

また、医療格差をなくすために

混合診療が禁止されているのも

理由の1つです。

 

混合診療が認められた場合

単純に考えれば混合診療での

費用負担が減るように見えます。

 

しかし、財政難を理由に

これまで保険適応の医療が

適応外の高額負担のものに

変わってしまう恐れがあります。

 

そうなると最終的に自己負担額を

支払うことができる裕福な人と

保険適応の限られた範囲内の医療しか

受けられない人の二極化が進むのでは

と心配されています。

 

だから混合診療をすぐには

解禁することができないのです。

 

■ まとめ:混合診療は単純だがその背景には複雑な課題が・・・。

混合診療という言葉は意味だけなら

単純に分かりやすいと思いますが

この混合診療の制度の背景には

様々な課題もあるのが現状です。

 

政府も混合診療については対策を

検討しており混合診療を拡大する

法案が提出されていることからも

今後なにかしら動きがあると

思われます。

 

今回、興味を持ったことを

きっかけに今後の混合診療の動きにも

注目しておくと良いでしょう。

以上、参考になれば幸いです。